Niki's Tonny (2.0m Thermal Glider / Motor Glider) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Tonnyは、Nikis'シリーズの2m機として親しまれている機体です。主翼は、カーボンD-BOXで、Betty、Nellyと同様でな構造ですが、D−BOX部分の面積割合は、Betty,Nellyより、大きく、頑丈な作りとなっています。主翼はフラップ、エルロンを装備しており、本格的な構成となっていますので、プロポも8チャンネル本格的なものが適しています。 尾翼は、初期モデルでは、バルサ、フィルム張りの簡単なものでしたが、最新モデルは、本ページに紹介されているように、主翼と同様のカーボンフレーム構造に替わり、ダイブ、ターンも安心して行えるようになり、一段と洗練されたモデルとなっています。尾翼は着脱可能、主翼は2分割であり全体として1m程度の箱に収めることができ、運搬、保管も、省スペースです。基本的には、サーマル機であり、ゆっくり飛ぶ機体ですが、スロープで、バラストなしでもスピードに乗り、気持ちよく走ります。発売されてから、かなり、経ちますが、定番的な名機の1つです。 |
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新緑の山あいに吸い込まれるようです。(機体製作は、平田さん) | スロープでは、一段と元気になります。後続のグライダーが迫っています。まるで空港のような眺めです。 | 前からみるとフィルム張りのようには見えません。カーボンD-BOX構造であり、かなりの強度があります。 |
ゆったりと目前を飛行するところは、良い眺めです。 | カラフルな透明オラカバは、白の枠とよく調和している。これも名機の由縁の1つ。 | 2mの機体ですが、なかなかの迫力です。 |
深い谷間の上で、思う存分飛び回る。こんな元気なTonyはなかなか見られない。山田さんの操縦ならではの飛びです。 | サーマル機ではありますが、スロープではノーバラストでも十分、スピードにのります。 | この日のパイロットは山田さん。笑顔も良いが、渋い顔は、なかなかニヒル。 |
主翼は2分割。左右翼のつなぎ目の後縁をテープで止めるとハンドリング容易になります。 | リード線は、4ピンコネクタでエルロン、フラップサーボの電源は独立の線の方が安全です。 | 2分割の主翼をつなぐ、カーボンの丸かんざし |
エルロンは上ヒンジ、フラップは下ヒンジでノーマルなつくり。 | 付属のエルロンリンケージカバーはちょっと不細工なのでサーボカバーのみでシンプルに作っています。 | Tonyの翼端はカールアップしている。 |
フラップは下ヒンジだが、メーカ添付のリンケージカバーからするとリンケージは、この写真のいうに下面につける設計のようである。 | 九州の宋さんは、教科書的に、上にリンケージをつけている。 | フックは、標準では付属していない。スライド式が良いが、位置が決まれば固定式でも十分. フック位置は標準トリムのページに示した。 |
フタバの大きな受信機もちょうど入る。 | バラストパイプは、無くてもよいが、強風やスロープ用に追加した。バラストを搭載しても重心の位置が変わらないよう、正確に配置。 | バラストは、12mmのものが入るようにした。 (平田さんの職人芸が光る。) |
青空に映える尾翼。いい感じです。 | 初期バージョンはバルサであったが、最新のバージョンは、主翼と同じシューレ構造のフレームなり、高速のターンでも安心である。 | リンケージは、自分で作らなければならず、多少苦労する。ボールリンクのボールはねじ込み式のものを採用しているためリンクはパイプを使っている。 |
(写真は加納さんより提供いただきました。) | ||
ボールリンクとーして穴が貫通しているタイプのボールを使うとすっきり仕上がる。(写真提供:九州の宋さん) | 尾翼は、取り外し可能であるが、テープで固定するとテープがオラカバの上にかかってしまうので、テープをはがす時、オラカバがはがれてしまうので、尾翼は接着剤で固定した。 | 海岸でも良くマッチしています。(写真提供:九州の宗さん) |
Tonny Motor Version : | ||
上昇角は45°以上であっという間に上昇した。モータ、バッテリーの仕様は下記コメントを、参照。 | 水平飛行はなかなか格好よい。 | モータによる上昇は5秒程度。あとはスロープの吹き上げに乗ってグライディング。 |
頭上を高速で通過。 | 晴天の中で、Tonnyのフィルムはさらに映える。 | スロープでの電動Tonnyはかなりの高速になる。シューンという風切り音も快い。 |
Tonnyのモーター、受信機の搭載は、キャノピー型なので容易。搭載は平田さんのアイデアが、随所に取り入れられている。 | Tonnyのモータには、今回、AXIのブラシレス、アウターランナーを、プロペラには14X8を使用した。トルクが大きい。 | モータは加熱するので、エアーインテイクをつけた。バッテリ受けにはクッションを入れ、ハードな着陸でもバッテリ、モータの破損を防止する。 |
空気が抜けやすいように、キャノピーファスナーを3箇所にし隙間ができるようにした。 | リンケージ部の穴は、自分であけなくてはならない。 | V-tailのサーボには、小型のフタバS3108を使用、2つのサーボは段差をつけてリンケージがぶつからないようにした。 |
サーボカバーは、少々「はまり」が悪いのでねじで押さえるようにした。ついでにネジの頭を曲げてスキッドにし、カバーの破損を防ぐようにした。 | バッテリーは、4セル(11.1V)のLipo、スピコンには、Hypelionの50Aを使用した。バッテリ接続には金メッキプラグを使用している。 | 受信機は、翼の下に搭載した。安全のため受信機バッテリーは1000mAの別電源とした。 |
Wing: |
1)翼型(SA7037) 翼型のSA7037は、滞空志向の翼型として、BRETA ModelのARTEMISなどのF3J機に、よく用いられてきた翼型です。このため、基本的には、ゆっくり飛ぶ足の遅い翼型である。ゆったりと飛ばすのが楽しみの人には、最適の機体です。 モータを搭載し、重量を増すと、同じ翼でもスロープ機のようなスピード系の翼型のようにスピードにのってくれます。 2)構造 主翼は2分割で、丸いカーボンかんざしでつなぎます。組立ての際には、主翼には、アラインメントピンがないので、2つのピースをつなげた主翼中央の後縁をセロハンテープでつなげておくと主翼を機体にねじ止めする場合も、容易になります。主翼のD-Boxは、かなり頑丈で着陸時にちょっとぶつけた程度では、へこみませんので、初心者のみならず、スロープでの着陸でも安心です。翼端はカールアップしておりウィングレットの効果があります。 写真では、主翼とりつけには、ナイロンねじを使っています。間違って、立木を攻撃してしまい、主翼に力が加わる場合、このナイロンねじがヒューズの役割をしてくれます。 3)フラップ、エルロン ヒンジは、Betty, Nelly Flapperonと異なり、スキンヒンジになっています。上の写真にあるように、フラップは、下ヒンジ、エルロンは上ヒンジです。したがって、教科書的には、エルロンホーンは、エルロンの下面に立て、フラップホーンは、フラップの上面に立てることになります。エルロンは問題ありませんが、フラップについては、アメリカン・バタフライのように90度に下げるためには、フラップホーンはかなり高く立てることになり、宋さんの例のようにホーンを作る必要があります。メーカから添付されているエルロンとフラップのリンケージカバーをみる限りにおいては、下面につけるように設計しているようです。このカバーは若干、大きめでオラカバーフィルムまで覆ってしまうので、今回は使用せず、プレートを使用しサーボ取り付け穴のみをふさぐようにしました。このフラップをさげカンバーとして使用した場合、かなりストールしますので、あまり下げすぎないようにした方がよいと思います(標準トリムを参照)。また、ガタがないようにする必要があります。 4)サーボ フラップには、futaba S3150(3.7Kgcm,4.8V)の高トルクを用い、エルロンには、厚さ9mmの薄型サーボOK S2009を使用した。V-tail用には、安価な金属サーボであるfutaba S3102を使用した。モーターバージョンの場合には、futaba S3108を使用した。 |
Fuselage: |
1)胴体構造 (a) グライダー胴体 胴体は、いわゆるモールド成型されており、その内面は、カーボンリボンで強化されています。グライダー胴体は、ノーズコーンタイプの胴体で、サーボ・ベイは、広く、フタバの9チャンネル受信機がすっぽり入る幅があります。 上の写真のように、スロープではバラストなしでも、よくスピードがでて、アクロバット的な飛行も楽しめます。しかし、正直なところ、Tonnyはゆっくり飛ぶ機体なので、風が強い時は、バラストを搭載できた方が良いと思われます。バラストパイプは標準では、装備していないので、追加する場合でも、胴体内のスペースは十分あり、また、主翼取り付けねじは、胴体左右に分かれているため、上記写真のようにバラストパイプを組み込むことができます。 (b) モーター胴体 モータ用の胴体も、グライダー胴体と同様の材質ですが、モータ用胴体は、10セルNiCd電池でも十分入るよう広く設計されています。LiPOを用いる場合には、このような大きな胴体は不要かもしれません。モータ、バッテリで重く、高い高度からダイブさせれば、相当なスピードがつきますので、スロープフライングを楽します。V尾翼を駆動するサーボは、胴体尾部のハッチ内に収容するため、メンテナンスが容易です。通常ですと、モータ、バッテリー、受信機でキャノピーから見える部分はなくなってしまい、サーボは、その奧に隠れるような位置にしか搭載できないことが多いので、尾部にサーボを搭載できるというのは、製作時、メンテナンス時とも便利です。グライダー胴体と比べると尾部はボールリンク部分が胴体内に収容される点が大きく異なっている。 (c)推奨モータードライブ メーカは、ブラシレスアウターロータ、ギアボックス付の内部ロータのどちらかを推奨しています。胴体の先端外径は、38mm(少しはみ出してもよければ、42mm)ですので、一般的なアウターローターのモーターを搭載可能であり、好みのものを選ぶことができます。ギアダウン装置のコストをセーブできます。 、サーマルハンティングをしたい場合は、3-4セルのLipoを使い軽くします。スロープなどで、浸入性を上げるには、NiMH(最大12C)をお奨めします。 F5J-7競技などに適したモーター、アンプなどの例としては以下のような組み合わがあります。 (例1) - Model Motors: AXI 2820/10 brushless outer runner motor - Controller: MGM TMM Compro 4012-3 PL brushless controller - Propeller: 14x8 CAM Aeronaut folding propeller - Battery: 7 cells GP2200 NiMH 4/5 SC size (例2) - Model Motors: HYPERION Z3019-10Turn - Controller: HP-TITAN-50−PO (50A BEC無し) - Battery: HP−LVX2500-3S (11.1V 3S) - Propeller: Graupner CAM 13x7 folding propeller - Spinner: 38 diam. 2)尾翼 尾翼は、主翼と同様にフレームがモールド成型であり、十分な強度があります。尾翼は、一応着脱式になっていますが、尾翼の上面、下面とも、写真のようにオラカバが根元付近までのびているため、テープで尾翼を胴体に固定してもフィルムの上にテープを貼ることになり、尾翼のD-Box部分しか実質的には固定できません。したがって、尾翼を胴体に接着した方が安全です。 V尾翼のボールリンク部分は、自分で製作する必要があります。ステンレスのリンケージロッドを曲げて必要がありますが、初めての人には、このあたりは少し大変です。ボールリンクは、穴あきのボールをロッドの先端に半田付けします。半田は、ステンレス用のフラックスを使用しないと半田付けできません。ただし、ステンレス用のフラックスは、猛毒ですので説明書を良く読んでくれぐれも蒸気を吸い込んだり、手につけないようにしてください。また、半田付け終了後は、ティッシュペーパでよくふき取ることを忘れないようにしてください。 |
Flight: |
4mクラスの機体を発航できるMultiplexのショックコード(ゴム:30m、テグス:80m)により、曳航したところ、安定した上昇で、最高度に達した時点、曳航モードを解除し、離脱します。そのままは、特にズームすることなく、そのまま静かにショックコードを離して水平飛行に入る方が、この機体には適しているように思います。風が強いときは、ズームも可能だと思われます。機体強度は十分で、F3Bウインチで曳航し、ズームしても機体が壊れることはありません。 滞空時は、通常のF3J機と同様、ゆっくり飛びます。少しエレベータ、ラダーの利きが遅れるような感覚がありますが、これはF3J機では同様の傾向がありますので問題はないと思います。惜しむらくは、浮きは良いのですが、少しスピードをつける気持ちで飛ばさばいと失速気味になる傾向があるようです。バタフライによるブレーキは良く効きます。 上の写真にあるスロープでのフライトは、山田さんにお願いしました。山田さんのホームベースとなっているスロープで、その特性も知り尽くしており、同行した久保田さん、曰く「こんなに元気なTonnyは見たことない。」スロープでのTonnyの性能は、この一言で言い尽くされていると思います。 電動Tonnyは、木曽御岳山のスキー場で飛ばしましたが、グライダー版とうってかわって、スピードに良く乗って飛びます。 結論としては、Tonnyの良さは、誰でも楽しめる機体であることだと思います。 |
CG&Standard Trim : |
CG及び標準的トリムは、このとおりです。 |
(Last update:22, July, 2006)