Gladiator 2 ギャラリー |
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側面からの外観。なかなかカッコ良い。Gladiator1は分割エルロンだったが、Gladiator2は、長い一枚エルロンになった。
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Gladiator1が2段上半角だったのに対しGladiator2は1段上半角に変わった。
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F3B機と変わらない高品質な仕上がり。きれいな機体である。 |
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オリジナルではワイヤーリンケージ。ワイヤーリンケージは、緩みがでることから、0.6mmのピアノ線を利用した。(受信機が雑音を拾ったため、アンテナを張ったが、標準的には必要なし。) |
Starlight2000、Elita、Royal-flushなどで採用されている縦型サーボマウント。オリジナルはワイヤーリンケージのため、サーボの配置が異なる。 |
サーボマウントの受信機がないため、少しすっきりしている。 |
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リンケージ部品は標準添付である。コントロールロッドは、上の写真のように組み立てる。 |
Flapperonのカンチレバーは、折り曲げてからflapperonに差し込み固定し回転方向にはずれないようにする。中央の穴は下の写真のリンケージをはめるために開いている。カバーは付属している。 |
Flapは、下ヒンジのためエアブレーキが使える。定点着陸の際は有効である。 |
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Flapperonは、このレバーで駆動する。
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Flapperonのリンケージ、どちらの向きでもよいが、フィールドで組み立てる時はピンセットと老眼鏡が必要 |
尾翼は、軽量化のためフィルムは貼っておらず、きれいに塗装しているのみである。 |
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初めてGladiator2を手にする鳥人間で有名な津森さん。これで津森さんもGladiator2フライヤー?
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写真のGladiatorを組み立てた平田さん。組み立て技術は極めて丁寧な人である。
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Galadiator1より一回り大きい。ノーズが長いためウエイトは、ほとんど不要であり、全備重量は20-30g少なくなっているのは、驚きである。 |
平田さんのコメント
上の写真で紹介したGladiator2を組み立てた平田 肇氏のコメントである。ハンドランチサイズのグライダーでは、Gladiator2のようなRadio Gearの搭載は、初めてであり、パズルを解くような面白さもあったようである。オリジナルにできるだけ忠実に製作するように努めたが、平田さんの経験も踏まえ、エレベータおよびラダーのリンケージにはオリジナルのようなワイヤーリンケージではなく従来のピアノ線によるリンケージを採用した。オリジナルは金属ワイヤーを使用しているため これによる重量増はなかった。 |
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Wing: |
Jaroslav Cermakは、Eraserで有名なLubos Pazderka氏の影響を強く受けているようで、Gladiator2には、F3J/F3B機の技術が取り入れられている。Cermak氏のホームページのURLは、Pazderka氏のホームページ(http://www.f3j.cz)と似たURL:http://www.f3k.cz/としているのは単なる偶然ではないようである。Gladiatorスケール機ならば、ごく自然なことであるが、Gladiatorは、十分軽くなくてはならないDLGなのである。これにF3J機の技術を持ち込んだわけである。主翼は、F3J機などでおなじみのGlass/balsa/glass fiberの3層皮殻からなるモールド成形技術により製作されている。一昔前の発砲スチロールにバルサプランクという機体と比べると中空であり格段に軽く、また強度も増している。皮殻(シェル)は、同様な技術を使っているRadina DLGと比べるとそれほど堅くはない。しかしながらスパーと要所要所のカーボン補強により主翼は全体として、しっかりした強度を持っている。
Gladiator1とGladiator2の主翼図面を比較するとわかるが、Gladiator1は中央と主翼1/4点で2段上半角がつけられているが、Gladiator2は中央のみの1段上半角である。HN487の翼型は手で握ってみるとわかるが、明らかにHN487の方が薄翼になっている。HNの翼型の高性能ぶりはすでに、NYXやBigStingなどによって証明されている。薄翼は、理論的には侵入性も滞空性も良いが、メーカにとっては、ねじれがでないように成型することと組み上げた主翼の剛性を確保する必要があり、相当な技術を要することである。Gladiator2の主翼はそれを見事に実現している。
エルロンリンケージは、ドイツPCM社 のFirework3のような方式を採用している。F3J,F3BのV-tailではおなじみのリンケージであるが、ハンドランチクラスにこの方式を採用するのは、1つのチャレンジである。Radina DLGのようにエルロンリンケージを胴体の外側で行う方法の方が組み立ては容易であるのは明らかである。リンケージがすべて胴体内に収容されるためエレガントではある。年輩のフライヤーにとってエルロンリンケージをはめるために老眼鏡が必要になるのはあまり有り難い話ではないというのは正直なところである。
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Fuselage: |
Gladiatorの胴体は、キャノピー式からノーズコーン式に変更された。上の写真でもサーボマウントは、縦型のため工作、メンテナンスは容易である。ノーズの長さは、Gladiator1のノーズより若干長くなっている。また、重心については、慎重に設計されており、電池、受信機、サーボを積んだ段階でほぼ重心が設計値どおりの位置になるため、重心位置調整用のバラストが、ほとんど不要である。機体は、一回り大きくなって、主翼が20mm、機長が38mmそれぞれ長くなっているにも係わらず、全備重量で20-30g減量となっているのは、すばらしいことである。Radina DLGは、胴体が丈夫であるため、破損の心配がなく思い切り飛ばせたが、GladiatorIは、フルスイングでは胴体が折れることがあった。それは胴体のポッド部分の構造もあるが、ブーム(パイプ部分)のカーボンパイプの強度も大きな要因の1つである。左表に3種のモデルのブームの付け根の口径を比較した。
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モデル名 |
ブーム直径 |
Radina DLG |
17.5mm |
GladiatorI |
12.5mm |
GladiatorII |
15.8mm |
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Gladiator IIは、十分な太さになり、安心してフルスイングができる程度に丈夫になった。また、3つのモデルの機長は、GladiatorIIが最も長く、117.5cmもある。GladiatorIと比べると4cm近くも長くなっている。写真のGladiatorIIは、重心位置を設計値として、搭載したRadio Gearの重量に見合う機長としたため、117.5cmと設計値より6cmも長くなっているが、この結果、バランスウエイトは5gで済んでいる。
受信機には、JETIのRex 5 Plus(FM PPM 5channel)を使用した。この受信機は軽量かつ小型であるので採用した。ただし、雑音を拾い易いためアンテナを外に張ることとした。ここまでしなくても通常は問題はないと思われる。(フタバのFF9では6チャネル出力を5チャネルに出せる機能があるのでこれを利用する。)次に、サーボはGWServo PICO STD(Torque:0.8kg Speed:0.10sec/10deg.Weight:6g)を使用した。GWSは安価でのためか、若干信頼性に欠けるがDLGには問題はないと思われる。全備重量は330gであるが、その割に持った感じはかなり軽いという印象を受ける。
尾翼は、オリジナルでは、無垢のバルサを塗装しカーボンロービングで補強しているだけという極めてシンプルな作りでオラカバライトも張っていない。強度的には問題はないと思われるがフィルムで補強した。(これは、趣味の問題である。) |
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Flight: |
獲得高度は、GladiatorIよりもう1段上がるという印象で最低でも35m程度は確保できる。GladiatorIと比べると1クラス上の機体という印象である。胴体が長いせいか、安定した飛びである。Radina DLGの伝道師で有名な加納さん の初フライトのLOLOデータによれば、45mも上がっている。サーマルへの反応は極めてよく、容易にサーマルを見つけられる。サーマルにぶつかっても極端に反応しないのでスムースにサーマルに乗ることができる。この辺は腕に依存するところであるが、総合的評価としては、従来の機体より1ランク上の機体という印象を得た。
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Technical Notes: |
Gladiator2のメーカ推奨トリムおよび平田さんトリム設定値
平田氏の設定値は、少し大人しい設定値であるので、好みに応じてもう少し多めに設定してもよいと思われる。加納氏のホームページには、オリジナルGladiator2とは違うがRadina DLGのようにエルロンリンケージのピアノ線を胴体の外側に出す方式で製作した記事が紹介されている。設計者の意図とは異なるが、1つの作り方として参考になる。
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