Flash
Airfoil
項目
仕様
翼長
4.500mm
翼型
HQ2,5
翼面積
?dm2
翼面荷重
?g/dm2
構造 2 Flaps, 4 Ailerons, 2 Spoilers
可搬性
4 pieces wings and winglets
Tail
plane
翼型
翼面積
?dm2
etc.
全備重量
5400g
装備
10 servos (or 6 servos)
胴体長
1320mm (尾翼端までの長さ)

Flashは、Thomas Schmidt(Germany) 氏とLetmodelが共同開発したスケールとF3Bのようなスポーツモデルの中間にあるユニークなジャンルのグライダーです。Flashの原型は、実機Sperberをベースにして開発され、最初はSperberIIというモデルでしたが、FlashはSperberIIを、さらに変化させたものです。しかしながら、細身のFlashの胴体から、とても元のSperber を連想することはできません。既にFLASHはそれ自身で独自性がある機体です。

F3Xと呼ばれるクラスの3mクラスのグライダーは、高度300m程度の中に発生するサーマルの中で飛行しますが、Flashは4mを越える大型グライダーであり、機体が大きく、モーターを使えば300-450m程度の高度を飛行できます。この高さでは、気流もかなり安定しており、地表付近の変化に富んだ気流の中の飛行とはひと味違ったゆったり感があります。飛行性能は、スケール機よりサーマルに乗りやすいのでF3J機のようなスポーツ機のような浮きがあり、スケールとスポーツ機の両方を楽しめる機体です。惜しむらくは、主翼がシャーレなら申し分のないところです。
機体自体は、登場してからかなり時間がたっており決して新しい機体ではありませんが、今でもユニークを失っていない機体です。


設計/製造
Thomas Schmidt(Germany) / Let Model. (Czech Republic) Mail to RC-sailplane.com
価格/販売

RC-Sailplane.com(日本)/価格 145000円(時価)
TUN Modellbau(スイス)
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Gallery
この角度で青空に吸い込まれるように上昇します。 上半角はかなり強くついており滞空用です。 これから宙返りをするぞ。
おーこわー。でもちゃんと宙返りできました。 主翼は、アベチで重いですが、飛んでしまえばかえって安定しているようです。 旋回してもあまりこけないので操縦は楽な方だと思います。
真上を通過するとなかなかの迫力でした。 パッシングは、やはり豪快ですね。いい音もします。 よく浮いている感じが写真からもわかると思います
正面からみると胴体がやはり細く、翼も長く格好良い機体です。 これからパッシングに入ります。

これは頭上5mです。再上昇中です。

着陸します。フラップ、スポイラーはこれから出ます。 パイロットの山田さん左下奥にあるのは愛機のFlash。こちらで得たノウハウで私の機体を作ってもらいました。 操縦している山田さんとお仲間
受信機のバッテリー兼カウンターバラスト。NiMHを5本使用しています。 モータ用にバッテリはFlight powerの5セルLiPoです。これは強力です。 キャノピーをはずすときれいなメカ搭載用のベイは胴体左右をつないでおり強度が確保されています。
キャノピーは、真っ白ですので、装着してもキャノピーには見えません。 バッテリーを搭載したところ。メカ積みはモータの選定も含め山田さんに、サーボデッキは、主に平田さんにお願いしました。 フタバのG3受信機のポートをすべて使っています。(1つは電圧メータ)
尾翼は胴体と一体成形のシャーレ構造です。ここまでやるなら主翼もシャーレにしてほしい。 水平尾翼はラダー内にインストールしたサーボで直接駆動します。 水平尾翼の取り付け、取り外しは簡単です。

カナダのフライヤーから提供された写真だそうです。
スポイラーは、よく利きますが、バタフライも併用した方が安心です。 主翼胴体側断面です。右側のフックにバネを反対側の主翼を引っ張りゆるまないようにしていましたが特に必要性はありません。
黄色のFlashもあります。 引脚はオプションです。 ウイングレットは、シャーレです。

 

Comments:

Wing:

1)翼型
スケールに良く使用されるHQです。

2)構造
発泡スチロールコアにアベチを貼り付けた伝統的な構造です。ただし、ウイングレットだけはシャーレで製作されています。

3)フラップ、エルロン
4エルロン、2フラップ、2スポイラーで主翼だけで8サーボ使います。ヒンジはフィルムより内側で接着されているのでオラカバーフィルムの上からは見えません。これも伝統的なつくりです。

4)サーボ
JR DS362を8個使用しています。

Fuselage:

1)胴体構造
(a) グライダー胴体
およびメカ

4エルロン、2フラップ、2スポイラー、ラダー、エレベータ、モータ、バッテリーを合わせると合計12チャネル使います。これに引脚、あるいはバッテリーチェッカーなどアクセサリーをつければフタバのG3受信機の13チャネルすべてを使います。引脚はオプションで上で紹介した白い機体には装着されておりません。

(b) モーター胴体
モータ、アンプ、プロペラの選択は、小型機なら経験者が多いのであまり迷いませんが、大型機は、例が少なく、また商品もどんどん新しくなるため、どれが良いのかはっきり言ってわからないので試行錯誤しかありません。山田さんはモータの経験が豊富なので、モータ、アップ、プロペラ、バッテリーの組み合わせからインストールまですべてお願いしました。ご自身のFlashで墜落経験も含め、実際に実証された組み合わせが、以下の組み合わせです。この組み合わせに至るまでには随分と投資していただいたようで、その成果をいただき感謝しております。

(Plan-1) 本ページで実証済みの組み合わせ
Motor:AXI 4130/16
Speed Controller:Hypelyon 80A
Propeller:
AeroNote 18x11または17x13
Battery:Flight PowerEVO20 18.5v 3300mA (5S1P) (20C連続放電、30Cバースト放電)

(Plan-2)メーカ推奨
Motor: TM 350-28 14pol 16w
Controller: Hacker Master 70-3P-O
Propeller: Graupner 16x10
Batteries: LiPo (cca 3.200 mAh)

2)尾翼
水平尾翼は、垂直尾翼内のサーボで直接駆動です。材質は、主翼と同様のアベチ構造です。ラダーは、キャノピー部に搭載したサーボによるワイヤー駆動です。ケーブルには「ヨリ線ワイヤー」という柔らかいステンレスメッキの針金を使いガイドチューブ内で渋くならないようにし、ガイドチューブ外に露出している部分は瞬間接着剤で固めまがらないようにしています。

Flight:
下の図は、SECRET of Thermal というRadio Carbon Art社のビデオで紹介されている地表付近の気流の様子を描いたものですが、これによるとRCソアリング層は、地表から300m程度しかありません。RCソアリング層という層はおそらくビデオ制作者が命名したもので、いわゆる科学の教科書には載っていないものですが、F3B、F3Jを楽しんでいる人にとっては、この層の厚さが300m程度であり、サーマルは、300mまでの層の中でできたり消えたりしているというのは感覚的に納得がいくのではないかと思います。RCソアリング層の上は恐らくコンスタントな横風だけのような世界かもしれない。
Flushは、大きいのでRCソアリング層を越えて飛ばしても、視認できます。上空にあげるとエルロンも、最端部の小さなエルロンだけで十分です。大きくゆっくり旋回し大型グライダーを飛ばしているという実感があります。


Radio Carbon Art社

"Secret of Thermal Soaring" ビデオから引用しました。

RCソアリング層の境界は、もちろん300mに固定している訳ではなく、諸条件に応じて540mあたりまで変動があるようですが、RCソアリング層を越えると気流は安定域になっていき、1000mが対流境界層(Boundary Layer)になるとされていますので、この境界では、気流の速度はほとんど変化しない状態になるようです。
話のついでに境界条件は、実はもう一つあって地面も境界層で、ここでは速度=0となります。有名なデーブ・ソーンバーグ著「OLD BUZZARD'S SOARING BOOK(日本語版)」 では、有名な"River of the air"が紹介されている。グライダーを飛ばす人は、ちょうど川底に立って上をみると「空気の川」を見つけるだろうということです。川底では石や草などの障害物があり渦を巻いたり波打ったりと激しく変化している流れが見える。川底の速度は0で水面では表面に垂直な速度は0になっています。そんな風景と下の図を重ねて考えるとイメージが沸くのではないかと思います。

Flashの前身は、Sperber JuniorをベースにしたSperberIIです。SperberIIは片手発進ができます。 大型スケールのように人に投げてもらう必要はありませんので一人でフィールドに行って飛ばせます。Flashも同様ではありますが、個人的には、やはり投げてもらう方が安心ですね。胴体説明で書いたモーターは強力で、簡単に機体を高々度に運んでくれますので、アクロバット的な飛行はもちろん可能ですが、Flushは上半角が強いのであまりナイフエッジ的な飛行は麗しいとはいえず、無理してるような印象を受けます。総じてFlushは大型機の操縦を満喫できる機体であるということです。

着陸は、ブレーキがよく利きます。主翼は4エルロン、2フラップ(または2エルロン、4フラップ)なので、最も外側のエルロンはエアーブレーキには使用しないで内側のエルロンとフラップおよびスポイラーでエアーブレーキをかけます。このようにすることでエアーブレーキをかけていてもエルロンが使用できますので着陸時の姿勢の微調整は安心して行うことができます。

また、このような大きな機体は、頻繁には飛ばせませんのでバッテリは、いったん放電して充電しないといつものパワーがでないことが多いので、注意ください。これは、経験豊富な山田さんの教訓でもあります。2回目充電の後のフライトはパワーがよみがえって来ますので本来の飛びになります。

CG&Standard Trim :
CG及び標準的トリムは、以下のとおりです 。
項目 標準トリム(mm)
重心 前縁から80mm
Elevator -7/+9
Rudder -25/+25
Ailerons -10/+15
Flaps -3/+5
Butterfly